行政書士登録を続ける理由

独立開業のリアル

1.行政書士業務は取り扱っていない

開業当初は、依頼があれば行政書士業務もやろうと思っていました。ダブルライセンスでお客様のニーズに幅広くお応えします!なんて謳っていたものですが、今は全くやる気がありません。

ごく稀に行政書士業務の依頼も来るのですが、お断りするか、他の行政書士をご紹介しています。

やらない理由の一番は正直自信がないからです。行政書士事務所に勤務したことがなく、実務経験が皆無です。

行政書士の許認可申請業務は、登記業務のように全国で均一的な扱いがされるわけではなく、地域差がある(ローカルルールがある)とも聞きます。つまり、本を読んだだけでは対応できないのです。

また、費用対効果も理由のひとつです。たま~にしか依頼のない行政書士業務のためにあれこれ勉強しながら手間と時間を掛けて対応するより、得意な司法書士業務に専念したほうが正直コスパが良いのです

2.それでも行政書士登録を続ける理由

2-1.司法書士と区別がついていない(泣)

一般の人には司法書士と行政書士の区別なんてついていません。私も試験勉強を始めるまでは知りませんでした。

行政書士のほうが広報活動に熱心で数も多いせいか、強いて言うなら行政書士のほうが若干有名かと思います。司法書士が「行政書士さん」と間違われるのは日常茶飯事です。

実際、「会社の登記をお願いしたくて行政書士を探していた」という方からご依頼を受けたことがあります。(行政書士は登記はできません!

こういったお客さんを取りこぼさないために、というのも行政書士の肩書を冠している理由のひとつです。

本来であれば司法書士がもっと自分たちの存在と仕事内容をアピールし、国民がちゃんと理解・判断して依頼できる存在になるべきなのですが、残念ながらまだまだ敷居が高くて何を頼めるのかよくわからないと思っている人が多いのが現状です。

2-2.行政書士の知り合いができる

行政書士登録をしていると、研修や懇親会に参加し、人脈を広げることができます。(今はコロナ禍で研修はリモートになり、懇親会はなくなってしまったのでこのメリットを享受できない状況なのが辛いです…。)

信頼できる行政書士の知り合いを作っておけば、自分の所に行政書士業務の依頼が来た時に自信を持って紹介できます。

一人でできることには限界があるので、複数の資格を取って自分で全部やるよりも、他士業に仕事を紹介し、司法書士の仕事を紹介してもらう関係を構築したほうが効率的です。

専門分野に専念できますし、集客チャネルも増えます。何より、一人でやるより気の合う人と協力して仕事をするほうが楽しいです。会社員時代は人と仕事をするのが嫌でしたが、それは人を選べないからです。お互いリスペクトし合う関係の人達と、互いの専門性を活かしてともに問題解決に臨むのは気持ちがいいものです。

2-3.色々もったいない

しょうもない理由ですが、払ってしまった登録費用がもったいない、というのもあります。行政書士は登録する際に入会金等で約30万円かかります

一方で、月会費は6,000円と司法書士に比べてもかなり安く、これくらいならまあ払ってもいいか、と思ってしまうような額です。

あと、行政書士登録をやめてしまうと、看板をはじめ、名刺や各書類の作り直しや修正が必要となり面倒だというのもあります。特に看板は高かったですからね。もうちょっと使い続けて元を取りたいというケチな気持ちがあります…。

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