司法書士の年収(3年目)

独立開業のリアル

収入: 6,327,626円
支出:-2,989,875

売上が大きく伸びた年でしたが、ラッキーが重なった感もあります。まあ全ての仕事がラッキーと言えばそうなんですが…。

1.公共嘱託登記の特需

市内のある地域で10年以上に渡って行われていた大規模な区画整理事業がたまたまこの年に終わったので、大量の嘱託登記案件が発生し、公嘱協会の会員になっている司法書士で分担して処理することになりました。売上は約93万円になりました。この年限定のラッキーです

2.遺言・相続業務

受任ルートは地域包括支援センター、事務所ホームページ、タウンページ広告、支部無料相談会、税理士からの紹介、保険会社からの紹介と様々です。前年度から保険会社のお客さん向けに税理士の先生といっしょに相続セミナーを定期的に開催しており、それが実を結ぶ形で何件か受任に繋がりました。

3.その他の業務

決済ヘルプはほぼいつもの事務所から。1件だけ別の事務所の依頼も受けました。

不動産登記は親族間の贈与や抵当権抹消で、事務所ホームページか支部無料相談会からのご依頼です。また、私が任意後見人に付いた方がすぐに亡くなってしまい、遺産である不動産の売却を不動産屋さんに依頼しました。(相続人がおらず、全財産を換価して寄付するとの遺言を残されていました。)なお、依頼した不動産屋さんは後日社長が事務所まで挨拶にいらっしゃいました。普段は不動産屋から仕事をいただく立場の司法書士ですが、こういう場合は立場が逆転しますね。

商業登記は会社設立と解散で、税理士、保険会社の紹介からです。いつもの税理士さんの知り合いの税理士さんからも1件依頼をいただきました。開業したばかりで知り合いの司法書士がいなかったようです。まあ、やや遠方の税理士さんでしたので、いずれ近場の司法書士とお知り合いになるでしょうから今後は期待できません。

その他、支部無料相談会で任意整理の案件を1件受任しました。2回目なので前回よりスムーズに処理できました。また、地域包括支援センターの紹介で近所のご老人の成年後見人に付くことになりました。今まで業務負荷や報酬の点から後見業務は敬遠していたのですが、1件くらい経験しておこうと思い受任することにしました。

4.開業費の減価償却

上記支出には開業費の減価償却費(-1,151,610円)が含まれます。(なので厳密には支出ではなく経費というべきなのですが。)なぜこの額を償却することにしたかというと、所得税率を5%に抑えるためです。所得税率は所得の額に応じて高くなります。今年は幸運にも売上が良かったので開業費を使って節税することにしました。
※『司法書士事務所の開業費』参照。

なお、収入から支出を引いた額が丸々課税所得になるわけではなく、諸々の所得控除(※)があります。
※基礎控除(-38万円(この年は。今は-48万円になっています。))、青色申告特別控除(-65万円)、社会保険料控除(国民年金、国民健康保険料)、生命保険料控除(生命保険料のうちの一定額)

これらを引いた課税所得が195万円になるよう調整したのですが、実は所得税が5%となるのは課税所得が1,949,000円以下となる場合でした。ネットの情報を鵜呑みにしてしまったのです。なので所得税率10%になってしまったのですが、10%だと97,500円の控除額があるので結果的に195万円ジャストの場合は5%でも10%でも変わりませんでした。

195万円 × 5% = 97,500円
195万円 × 10% – 97,500円 = 97,500円

いずれにせよ所得税額は97,500円ですね。結果オーライでしたが、やはり税理士さんを入れていないリスクはありますね。

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