会社員だった私が司法書士を目指したきっかけ

受験生時代

1.会社に資格試験を毎年受けさせられていた

私は新卒で入社した会社でシステムエンジニアとして証券会社のシステム開発を行っていました。大学が法学部だったわけでもなければ法務部で働いていたわけでもなく、法律とは全く無縁のキャリアを歩んでいました。

ITの分野では情報処理技術者試験という国家試験があり、会社に半ば強制的に毎回受けさせられていました。試験の種類は色々あるのですが、ある時プロジェクトマネージャという試験に合格しました。午前・午後Ⅰ・午後Ⅱと3部構成の丸一日かかる試験で、小論文とかもある結構な難関資格です。まさか受かるとは思っていなくて、「資格試験って勉強すれば受かるもんなんだ」と当たり前のことに驚いたのを憶えています。

2.どうせ取るならもっとマシな資格を

情報処理技術者試験に合格すると会社からお祝い金が貰えました。でも、それだけです。月々の給料に上乗せがあるわけでもなく、仕事の内容が変わるわけでもありません。

業務独占の資格ではないので、それを持っていなければできない仕事というものはありません。また、名称独占でもないので「アンタ絶対プロマネなんか持ってないでしょ」って人が名刺の肩書にプロジェクトマネージャと書いていたりします。

そんなわけで、どうせ一所懸命勉強して取るならもっとマシな資格のほうがいいのでは、と思い至りました。そこで本屋に行って世の中にある資格を紹介した本を購入しました。ちなみに「やりたい仕事がある!」という池上彰さんの著書です。当時は今ほどテレビにも出演されておらず、私も購入時は存じ上げていませんでした。

目指す資格の条件は2つです。

  1. その資格を持っていないとできない独占業務があること
  2. 個人で独立できること

上記2については会社員をやりながらもずっと漠然とした憧れを抱いていました。昔観たドラマで谷原章介さんが弁護士役をやっていて、パラリーガルを1人雇っているだけの小さな事務所のボスで、「こういうの煩わしい人間関係とか無さそうでいいなぁ。。」と思ったのを憶えています。

これらの条件に照らすと法律系(弁護士・司法書士・行政書士・弁理士 etc.)とお金系(税理士・公認会計士 etc.)に絞られました。お金の計算を1円単位で合わせるような仕事は自分には合わなそう…と何となく消去法で法律系を選択しました。

また、もし受からなくても法律の知識は実生活の役に立つはず、とも思いました。法律を知らずに生きるのは、ルールを知らずにゲームをやっているようなものです。

3.行政書士試験に受かったので調子に乗って

法律系の資格に絞って比較検討した結果、難度が低く業務の幅が広い行政書士を目指すことにしました。本屋で良さそうなテキストを1冊買ってきて独学で1年勉強し、一発合格することができました。

ところが2ちゃんねるを見ると「行政書士は食えない」という情報で溢れていました。それが事実がどうかは別として、まだ30歳になったばかりで今すぐ会社を辞めたいとも思っていなかったことから、とりあえずもう1ランク上の資格を目指してみるか、と司法書士の勉強を始めることにしました。

何をする仕事かよく分からないけど、行政書士よりちょっと難しいくらいだろう、名前も似ているし、と軽い気持ちでした。この決断によって地獄を見ることになるのですが…。

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