司法書士試験合格までの道程

受験生時代

行政書士試験合格後、市販の書籍を読みながらダラダラと勉強し始めてはいましたが、そのボリューム、難度から「あ、これは独学では無理だな」と悟りました。当時仕事が忙しかったこともあり勉強を一時中断することにしました。ところが携わっていたプロジェクトが諸般の事情で頓挫し、急に仕事が暇になったため勉強を再開することにしました。

LECの15ヶ月合格コースの初回だか最初の数回だかを無料で受講できる制度があり、試しに受けに行きました。正直申し込むつもりはなかったのですが、さすがプロ。話がとても分かりやすく、独学よりもはるかに効率よく勉強できると思いました。

また、モチベーションを奮い立たせるのも上手く、勢いで正式に申し込んでしまいました。いつか受かればいいではなく、絶対一発合格にマインドを切り替えろ!と言われたのですが、今にしてみれば、一発合格を目指して本気で取り組んで数年かかる試験、いつか受かればいいやでは一生受からない試験なのだとよ~く分かります。

1回目のチャレンジ(午後記述足切り)

<教材>

講座 初学者向け 新15ヵ月合格コース(LEC)
教科書 ブレークスルー(LEC)
問題集 合格ゾーン(LEC)
答練 LECのものを随時

<結果>

午前択一 基準点クリア
午後択一基準点クリア
午後記述足切り

LECを選んだのは、法律系に強いことで有名だったからです。また、行政書士試験の直前にLECの模試を数回受けたのですが、本試験を受けた時に「模試と同じだ!」と思ったからです。難度が易しすぎることもなく難しすぎることもなく全く同じだったので感動すら覚えました。(後述するように2年目から教材を替えたのですが、答練はLECのものを受け続けたのはこういう理由からです。)

15ヶ月合格コースは最初100人くらい受講生がいましたが、だんだんと減っていき、最終的に残ったのは30人くらいでした。毎週土曜日に丸一日講義を受けて、日曜日は答練を受けるというルーティンでしたが、講座だけでなく答練も最後までしっかり受けていたのは10人くらいで、その中でも本当の本気だったのは半分くらい。失礼ながら残り半分はただ受けているだけという印象でした。結局このクラスから一発合格者は出ず、2回目での合格者もなし。3回目で私を含め3人合格したのですが、その後に合格者が出たという話は聞きません。

試験前3~4ヶ月は朝4時半に起きて仕事に行く前に勉強をしていました。しかし直前期の模試の結果を見ると嫌でも今年は無理だと悟ってしまいます。模試の結果の統計データが出るのですが、「この問題でこの点数取れる人達がなんでまだ受験生やってんの?」と驚愕しました。合格率3%の試験、恐るべしです。ベテラン受験生が凌ぎを削る世界で、ルーキーは門外漢という感じです。

目標を下方修正し、午前択一、午後択一、午後記述全てで基準点(足切り点)クリアすることを目指しましたが、結果は午前択一、午後択一は基準点に達したものの、午後記述で足切り。なお、この試験は年によっては択一8割取っても足切りにかかることがある凶悪なものとなっております。

2回目のチャレンジ(午前択一足切り)

<教材>

講座 (なし)
教科書 オートマシステム(TAC)
問題集 オートマシステム(TAC)
答練 LECのものを随時

<結果>

午前択一 足切り
午後択一 (未採点)
午後記述 (未採点)

教材を替えましたブレークスルーは条文通りの順序で構成されており、文章も正確かつ網羅的で、教科書として使うには「固すぎる」と感じていました。

オートマシステムは民法が「代理」の説明から始まったり、会社法と商業登記法が1つにまとめられていたりと著者の山本先生が完全に嚙み砕いて再構築している感じの教材です。問題の解説も淡泊、というかメリハリがあり、重要な問題はしっかり解説されている一方で、「この問題が分からないなら合格の資格はない。以上。」みたいな突き放した解説(?)もあります。それ故に人によって合う合わないはあると思います。

なお、ブレークスルーを完全に使わなくなったわけではなく、参考書的に使用していました。前述の通り網羅性があり、索引がしっかり付いているので、いまだに実務で参照することもあるくらいです。同期合格者の中には最初オートマシステムを使っていたけど最後の1年でブレークスルーに替えたら合格したという人がいました。私も1回目の受験の時にしっかりブレークスルーを読み込んだことには意味があったと思っています。

さて、仕事のほうは新規プロジェクトのリーダーに任命されてしまい忙しくなることが分かっていたので、中途半端にならないよう目標を午後記述の合格ライン(基準点ではなく)突破に設定しました。1回目のチャレンジで記述が基準点にすら到達しなかったのはそれなりにショックだったのです。朝4時半起きは寿命を削っている実感があったのでやめました平日は帰宅後に勉強することもせず、隙間時間をフル活用することにしました。土日は丸一日勉強。講座は受講しませんでしたが、LECの答練はコンスタントに受けていました。

結果は案の定、疎かになった午前択一で足切りに。。

3回目のチャレンジ(合格)

<教材>

講座 (なし)
教科書 オートマシステム(TAC)
問題集 オートマシステム(TAC)、オートマシステム でるトコ一問一答(TAC)
答練 LECのものを随時

<結果>
 合格

2回目の不合格はある意味想定内の結果だったのでさほどショックはなく、試験の1週間後には勉強を再開していました。引き続き仕事は忙しく、夜10時~12時くらいに帰宅することもザラだったので隙間時間勉強法を継続。常に教材を持ち歩き、通勤等の移動時間やちょっとした待ち時間も全て埋める意識で集中しました。電車が止まった時は「ラッキー、勉強できる」と思ったものです。脳がおかしくなっていましたね。

使用した教材は基本2年目と同じですが、当時発売されたばかりのオートマシステムでるトコ一問一答が本当に素晴らしかった。答練の問題はこれを見て作られているんじゃないの?と思う程でした。(もちろんそんな訳はないのですが。)

でるトコ一問一答で最後の1段階を踏み上がった感じがして、勉強再開して半年くらいで答練でS評価が取れるようになりました。勉強再開が早すぎたためか、試験3~4ヶ月前には合格レベルに達してしまいました。この試験は出題範囲が広く、反復していないとどこかしら忘れてしまうので、全科目で合格レベルを維持し続けるのは大変苦痛でした。ラスト2ヶ月くらいは早く試験日が来てくれと願っていました。

結果は見事合格でした。

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