司法書士試験において受験仲間は必要か?

受験生時代

1.1年目は受験仲間がいたほうがいい

1年目は受験仲間がいたほうがいいかな、と思います。

私はLECの新15ヵ月合格コースを受講しており、土曜日に講義を受けて日曜日に答練を受けるというルーティンでした。半年過ぎても講義をきちんと受講し続けていて(時間とともにどんどん脱落して人数が減って行きます)、なおかつ答練までしっかり受けているのは10人にも満たなかったので、自然と仲良くなり、日曜日の答練の後には軽くお茶するような仲になりました。

1年目はこの試験の恐ろしさがまだ分かっていません。だから自分一人だと「これくらいの勉強で十分だろう」と高を括ってしまいがちです。そんな中、自分より勉強している人の存在は良い刺激になります。

そもそもこの試験、一発合格者は1クラスに1人出るか出ないかです。(ちなみに私のクラスでは一発合格者は1人も出ませんでした。)なので、同じクラスの中に自分より勉強している人がいるということは、「自分はまだ甘えている」と考えてよい状況です。

初めての本試験は問題を解いている最中に「あ、これは受からないな」と確信しました。あれほど見事に「心が折れた」のは人生初かも知れません。この試験の本当の恐ろしさが分かっていない身のほど知らず故に、本気で一発合格を目指していただけにショックは大きかったです。(ただし、何にせよ本気で臨んだこと自体は良かったと思っています。数年のうちに受かればいいや、では一生受からない試験なので。)

それは同じクラスの人達も同様でした。試験終了後、皆が不合格を確信し、絶望に打ちひしがれた顔をしていました。帰りに皆でご飯を食べに行き、「こんな試験受かるわけねーよ」と何時間も互いに愚痴を吐き続けたのでした。負け犬達が傷を舐め合ったわけですが、精神的なキツさが多少なりとも軽減されたとは思います。もし一人だったら…と思うとゾッとします。

2.2年目以降は孤独に高みを目指せ

2年目以降は、付き合うとしても人を選んだ方がいいと思います。

お試しではなく本気で臨む本試験を経験し、この試験の恐ろしさを実感した後です。ライバルは同じクラスの人達ではなく、何年も勉強を続けているベテラン受験生(ネットでは「ベテ」なんて呼ばれていました)なのだと思い知ります。十分な実力を持ちながらもギリギリの所で上位3%に入れなかった受験生がゴロゴロいるのです。

それを踏まえた上で、大変失礼ながら同クラス出身の方々に対し、「この人達と馴れ合っていても仕方がない」と思いました。15ヵ月コースを最後まで受講し、答練・模試もきっちり受けている人であっても、話を聞いていると自分より勉強していないな、という人は多くいました。

仕事が忙しい、子供が小さい、結婚することになった、親が病気になってしまった、各々色んな事情を抱えています。冷たいようですが、全てが言い訳です。この試験は言い訳をして手を抜いては絶対に受かりません。

情報交換のために繋がりを維持しておくのも悪くはないかも知れません。でも2年目以降はこの試験の事は、その真の恐ろしさをはじめ色々ともう分かっているはずなので、他人と馴れ合うよりは孤独に高みを目指した方が良いと思います。

3.合格後に再会

合格発表後にはすぐLECで今後の動き方についての説明会があります。そこで、かつて同じクラスだった2人と再会しました。そのクラスからは私を含む3人が、3年目にして初の合格者でした。コーススタート時は100人くらいいたクラス、まさに「生き残ったのはこれだけか…」といった感じでした。

なお、4年目以降に合格者が出たという話は少なくとも私の耳には届いていません。クラスで一番勉強していて、皆がアイツは受かると思っていたのに…という人もいつの間にか消えてしまいました。継続が大事ですね。結局合格する人は、合格するまで続けた人です。

この2人とは合格後の諸々の新人研修で情報交換したりしましたし、1人は今も同じ県で司法書士をやっているのでたまに会ったりします。

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