独立開業を考えるにあたり、場所をどこにするかは非常に重要です。一生そこで暮らすかもしれないのですから。もちろん自由業なので移転も可能ですが、一度根を下ろして仕事のコネとかプライベートな人脈とかが形成された土地をそう簡単に捨てられるものではありません。
なので、開業前に条件を列挙して色々と考えました。結局は知人の持つ家を賃借するという形に落ち着いたのですが、単に家賃を安くしてくれるからそこに決めたという訳ではなく、その地域がもともと考えていた条件に当てはまる部分が多かったからです。
1.人口が増えている地域
日本全体で人口が減少する中、人口が増えている地域というのは貴重です。やはり仕事の数は人口に比例すると思います。人口が増えているということはその地域に勢いがあるということですからビジネスチャンスも多いはずです。
かといって都心ほどゴミゴミしているのは住みづらいので嫌、それでいて都心へのアクセスも悪くない、という絶妙な場所を探していました。
2.司法過疎地
人口の多い場所は司法書士の数も多く競争も激しいので、逆に過疎地で開業するというのも手だとは思います。ただ、そういった地域は地元民の繋がりが強いのでコミュ障の私には厳しいかな、と思って選択肢から外しました。
私の同期合格者で、故郷の過疎地(島)に戻って開業した人がいます。そこにはもともと1人だけ司法書士がいたのですが、その同期に仕事を奪われたせいか、他の場所へ移っていったそうです。かなり人格に問題のあった人のようで…。そんな人でも過疎地に行けばその人に依頼するしかないのでやって行けるということですね。
3.故郷
故郷に戻るというのも1つの選択肢として本気で考えていました。就職で首都圏に出てきて15年以上経過しており、今さら戻っても仕事に役立ちそうな人脈なんてありませんが、生まれ育った土地というのは落ち着くというか、何とも言えない安心感があります。
遠い地で開業した今でも、もしかしたらいつか戻るかもしれないと心のどこかで思っています。
4.気候が温暖、災害リスクが低い
一生住むと考えると、重要な判断材料です。特に寒いのが苦手なので冬が厳しい地域はちょっと…と思っていました。実際開業したのは1年を通して比較的温暖な地域なので満足しています。海が近いのもいいですね。
地震や津波、噴火などのリスクももちろん低いほうがいいですが、過去の災害を鑑みるに、日本にいる限りどこでも起こりうるな、という感じなのであまり考えすぎても仕方ないかもしれません。今現在で明らかなリスクのある場所は避けるべきだと思いますが。
5.法務局が近い
今はオンラインで登記申請できますし、昔のように法務局の目の前に事務所を構えることは少なくなったと思います。
実際、さほど重視した条件ではありませんでしたが、たまたま法務局が近くにある所でラッキーでした。しかも商業登記も扱っている支局です。
何だかんだ徒歩圏内にあると便利です。散歩がてら添付書類を持参したり、謄本を取得したりします。
6.温泉がある
これは夢ですね。温泉街に住む人はその成分を含んだ空気を吸っているので寿命が長いなんて話も聞いたことがあります。
さすがにこの夢は叶いませんでしたが、近くに天然温泉を汲み上げているスーパー銭湯があるのでそれで良しとしています。
コメント